オーストリアのドイツ語
オーストリアドイツ語(標準ドイツ語: Österreichisches Deutsch, オーストリアドイツ語: Austriazismus)は、オーストリアで話されるドイツ語(高地ドイツ語に属する上部ドイツ語)の方言。オーストリアドイツ語は、国内でもウィーンやチロル州、ケルンテン州など各地の方言差が大きくあるため、その総称でもあるオーストリア語と略称されることもある。
発音[編集]
オーストリア内で話される標準語の特徴
"-ig"が「イク」[ɪk]と読まれる(標準ドイツ語では「イヒ」[ɪç])。
(例) zwanzig ツヴァンツィク(ツヴァンツィヒ)
"s"が、英語における「母音の前の"s"」と同じように濁らない。
(例) Suppe スッペ(ズッペ) Josef ヨーセフ(ヨーゼフ) sowieso ソヴィソ(ゾヴィゾ) Salzburg サルツブアク(ザルツブアク)
"a", "o", "u"はおろか, "r"の後ろの"ch"が無声硬口蓋摩擦音[ç]ではなく無声軟口蓋摩擦音[x]で発音される。
(例)durch ドゥアハ(ドゥアヒ) Kirche キアヘ(キアヒェ)
"ei"が「エー」と読まれる(標準ドイツ語では「アイ」)。
(例)zwei ツヴェー(ツヴァイ) drei ドレー(ドライ)
純粋な方言の特徴
"ei"が"oa"もしくは"aa"になる。
(例)zwei→zwoa/zwaa drei→droa/draa weiß→woas/waas
"al"が"oi"になる。
(例)also→oiso Salz→Soiz